情について

男女の間に友情などないという言葉はよく見かけるけど、異性情とは違う、戦友のような兄妹、姉弟のような情が出現することはあると思う。数少ないが、そういう経験をしたことがある。そして、そういう異性感情を適切にコントロールできる能力が自分に求められているし、自分もそういう感情の保持能力を持ちたいと願っている。

他者との関係性の心情において異性情か友愛に近い情なのかは、自分で意識して考えて突き詰めなければ「スタイル」を作ることはできないと思っている。

安易なものほど、瞬間の衝動に任せて自己の情愛を最優先し、それが大人の感情だと間違う。

私に異性の間に流れる「性的なものを排除した情」を教えてくれた人は、もう亡くなってしまったが、私にはその人との間に流れていた双方癒しと労いの感情を痛いほど覚えているし、これを他のふさわしい人との関係性において再現していくことを追求しなくてはならない。

今まで、ある種、特別な関係性スキルを与えるにふさわしい人がいなかった。

非常に高いレベルで構築される愛情か友情かの定義と判定は、一見、それは外からは区別がつきづらく、性の衝動しか知らぬ者たちには全く差が分からず、ノイズが時に人を壊すけれど、ノイズを一笑に伏す術は、やはり特別な関係性の特別な定義と、特別なスキルだけしかない。

いま、ふさわしい人が2人あらわれて、私は定義をしなくてはならない。